僕には二歳年上の姉がいます。

 

その姉が中学校に進学したのですが、おかっぱでお転婆で口が悪くて、

いつもズボンしか穿いていなかった姉がスカートを穿いて通学しているのです。

 

中学校では制服なのだから当たり前なのですが、

それまで見る事の無かった姉のスカート姿に違和感を感じながらも、

いつの間にか見慣れていくうちに姉の雰囲気も変わって行きました。

 

喧嘩ばかりしていたのに、最近、妙に物静かになっていたし、

胸元も少し膨らみが目立っていたのです。

 

「最近、のりこ(姉)も、すっかり、しおらしくなったわね」

 

母が家族での食事中、何気にそんな言葉を漏らした。

 

「そりゃそうよ、私、女の子だもん」

 

しおらしいとか女の子らしいなんて言われると、

ちょっと前まで反発していたのに、姉はニッコリと頷き、

それをすんなり受け入れているのです。

 

明らかに姉は中学に上がってから変わった。

 

セーラー服を着るようになってから変わったのです。

 

それに私服でもスカートを穿くようになってきたので、

その変化に僕も姉を女として意識するようになっていました。

 

ある日、姉に消しゴムを借りようと思い、

「消しゴム貸して」と言いながら姉の部屋に入ったのですが、

何と姉は着替え中だったのです。

 

「バカ、見るな!」

 

「ご、ごめん」

 

僕は慌ててドアを閉めました。

 

姉の着替えてる姿を見てしまい、僕は心臓の鼓動が収まりませんでした。

 

妙に色っぽくて間違いなく女だったのです。

 

やがて僕の部屋にセーラー服に着替えた姉が入ってきました。

 

怒られるかなと思ったら、借りようとした消しゴムを手渡して、こう言ったのです。

 

「レディーのお部屋に入る時には、ちゃんと部屋をノックしなさい、分かった?」

 

「う、うん」

 

優しく言葉を掛けて部屋を出ようとする姉を後方から眺めていると、

突然、前屈みになって何かを拾い上げました。

 

「ここに消しゴムあるじゃん、ちゃんと掃除しなきゃダメでしょう」

 

そう言いながら落ちていた消しゴムを手渡して部屋を出て行きました。